ウッドステアリング交換(2010.6)



クルマを購入してからずっとハーフウッドステアリングを付けたくて仕方なかったのですが、当時は中古品の相場が3万を優に超えており、手が出るような代物ではありませんでした。X308用のステアリングは横のスイッチがあるため、X300に付けようと思うとスイッチを外した後の処置を考えねばなりませんし、やはり高かったです。悩んでいるうちに時は過ぎ、X300用のステアリングが出ることは非常にまれになってしまいました。
そこで海外で探したのですが、来るステアリング来るステアリング、すべてが香水や洗剤、芳香剤の臭いに侵されており、とてもではありませんが使用できませんでした。

最後に買ったステアリングも同様に臭かったのですが、元から付いているステアリングのグリップ部分などを移植することで二コイチにし、臭い部分を廃棄した上でウッド部分を生かすことを考えました。

作業はかなり大変で、8時間かかったため、写真はほとんどありませんが、いかに無茶をしたのかを見て笑っていただければ幸いです(苦笑)
しかし、色違いのステアリングを買ったときに、今付いているステアリングの革を再利用して縫えば色の問題がなくなるので、なかなか有効な手段ではあると思います。
必要なのは器用さではなく根気のみです。




まずは
ステアリングホイールを外します。




ハンドルのレザーをはがしていきます。
真ん中の糸を切ればそこからほどくことが出来ます。



模式図です。
このように、横のステッチに引っ掛けて縫ってあるので、真ん中の(図では黄色の)糸を切るだけでハンドルの皮を剥がすことが出来ます。
逆に、再利用する際には横のステッチは絶対に切らないようにしないといけません。






糸が全部切れたら皮を剥がします。






皮が剥がれたら、ウッドステアリングの皮も同様にはがします。

ウッドステアリングのウッド部分以外は芳香剤臭がしみ込んでおり、どうしようもなかったのではがして捨てました。
その後、元々付いていたステアリングのウレタン部分の真ん中にカッターを入れてきれいに上下に分割するように引きはがします。ウッド以外の部分にぴったり合うように長さを測って切り取ります。

バックカバーをはがすのはものすごい手間です。
骨組みが発泡ウレタンに埋まっているため、バックカバーを割らないようにうまく構造に注意しながらカッターを入れていきます。

カッターの刃は新品の10枚入りなどを買っておいて、ケチらず新品に買えることで作業の効率が抜群に上がりますし、するっと弱い力出来れるようになることで怪我もしにくくなります。


ちなみに、グリップ部分のウレタンですが、X308用ではなんとウレタンにウッドと同じクリアが吹き付けられており、一回り太くなっていました。おそらくクリアを拭くときにマスキングするのが面倒だったためでしょう。コスト削減がそのようなところにまで現れていて驚きました。





ウレタンを、ウッドステアリングの骨組みに仮組みし、合わないところを削ってぴったり接着できるようにします。この作業が一番大変です。
写真を撮る余裕がありませんでした。
バックカバーの内側ももちろん同様です。
ウレタンが削れたらボンドを塗って骨組みにくっつけます。もちろんそれだけではすぐにはがれますので(鉄とウレタンでは接着力弱い)革を再び巻き付けて縫うことで接着を助けます。
今回、革は程度の良いものをみんカラのあっちゃんさんから譲っていただくことが出来ましたので、それを使わせていただきました。それがなければ元のステアリングの革を切って再利用する気でした。






やっと取り付けまでこぎ着けました。

はっきり言って格好だけです、ドライバビリティはオールレザーの方が良かったです(笑)
しかし一気に高そうになります。その点は非常に満足ですね。




inserted by FC2 system