ハンドブレーキレバーのレザー張り替え(2011.6)



サイドブレーキのグリップ部分は、ソブリン以上はフェイシアカラーの本革(うちの場合はスレートグレーの革)となっています。これがシフトノブと一緒ですぐボロボロになってしまいます。
私のは買った時に業者が既に手直ししてありましたが、その塗装の質が悪くて、一昨年くらいにベロンと塗装が思いっきり剥げてしまいました。


スカッフマスターで塗ったのですが、下に塗ってある塗装がパリパリになっていたので、全部はがしてから塗らないとどうにもならない状態で、しかも縫い目のところも色が剥げていたため、そこまで塗ったらやはり糸にペイントがかかっているのが気になって仕方ない。
ハンドルと一緒で革を自分で縫って張り替えてやろうと思い立ちました。
ウッドハンドルに換える前のステアリングの革がまだ余っていたので、それを利用することにした次第です。



Pasted Graphic
まずはグリップを外します。
グリップは、金属のレバーをウレタンゴムのグリップに差し込み、接着剤で固定してあります。従って、金属レバーとウレタングリップの隙間にマイナスドライバーを突っ込んで接着剤をはがし、後は力技で引き抜きます。
写真は引き抜いた後のグリップ。
ボタン部分のメッキフィニッシャーは簡単に取り外せます。




Pasted Graphic 1
グリップ部分の革を、糸を切ってはがします。
ご覧の通り、革がバリバリになってヒビだらけです。





Pasted Graphic 2
古い革を型に新たな革を切り出します。
上の方のグレー味が濃い部分は、業者の手による補修です。室内で現物合わせなので、やはりどうしても合わないんでしょうね。
最初はシビアに切り出しましたが、結局後でゴムグリップにかぶせる時、若干大きくないとぎちぎちでかぶせられないため、一回り大きく切り取りました。





DVC00323
切り出した革に千枚通しで縫い目の穴をあけ、縫い合わせます。

Pasted Graphic 3
上側は、縫い合わせた後に端を折り返し、飾りステッチも入れます。

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縫製が終わった所。





Pasted Graphic 4
ソックスのように裏返して表を出します。

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グリップのゴムにかぶせます。

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この作業がものすごく面倒です。無理矢理かぶせていたら、ウレタンゴムにひびを入れてしまいました・・・
多少なら、その後金属レバーで形が保持されるので、問題はありませんが。





DVC00270
かぶせた後ドライヤーで熱して革を縮めてフィットさせます。
ヒートガンがあればその方が良いでしょう。
ドライヤー程度だと革はあまり縮まないので、接着剤をヘラなどで内部に塗りたくり、革がずれないようにしておきます。





DVC00271
メッキフィニッシャーを差し込みます。
ここは、後でレバーに差し込んだ後でも良いです。





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戻して完成です。
ここでメッキフィニッシャーも接着してしまいます。



革用のミシンが欲しいですね・・・
でも綺麗な縫い目が出来るようになるまでかなり練習が必要でしょうね。
この作業、結局1回は失敗し(上で書いたようにぴったり作り過ぎてグリップのゴムにかぶせられなくなった)、作り直したせいで2日がかりとなりました。しかも翌日オフ会だったのに夜遅くまでかかって相当焦りました・・・


将来、いつかはこういう内装のレストアもちまちまとやりたいものです。




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