スカッフマスター グリップトーン 使用法




<基本的な使い方>
まずはこの商品が染色剤ではなく塗料であることをお知り置き下さい。自動車のレザーは衣服に使われている革とは根本的に扱い方が異なります。これはレザーの表面の処理方法が異なるためです。自動車のレザーはウレタンペイントで塗装されています。
従って、油もワックスも染み込みませんし、同様に塗料も染み込みません。
痛んだ部分は塗装が剥げているだけですので、これを上から塗って補修する、という作業になります。
自動車の外装をタッチペンなどで修復するのと同じような感覚でいて頂ければと思います。



<塗装面の清掃>
まずは塗装する面をきれいに掃除します。軽い汚れの場合は、石鹸水や中性洗剤を薄めたものを使い、軽くブラシングします。その後、固く絞ったウェスで数回拭き取ります。
汚れが酷い時にはメラミンスポンジでの掃除が有効です。ただし汚れを擦り落とす事になるので、あまり力を入れて強く擦らないようにして下さい。塗装が傷む原因となります。特にダイムラー/ロールス等に使用されているコノリーオートラックスは塗装が薄いのでご注意下さい。
レザーの表面がひび割れているような場合には塗装をはがさないよう慎重に行って下さい。

革が酷く痛んでいる場合には、靴やバッグ補修用のパテをホームセンター等で入手し、下地処理をしてやると良いでしょう。


掃除が済んだらアルコール等で脱脂をすると更に良好な結果が得られます。



<塗装>
塗装は、ボトルから出したそのままの濃度でして頂けます。
全体的に擦れたり汚れが染み付いて取れないようなレザーは、付属のスポンジ(スポンジならば何でも結構です)で広範囲に塗り広げます。
部分的な補修の場合、筆を使って細かく塗る事も可能です。タッチペンの要領で、ひび割れなどに塗料を落とします。その後、乾いたら上からその場所と周りを広範囲にわたって塗ってやると、痛んだ部分が目立ちにくくなります。

広範囲に塗る場合には、若干水を加えた方が塗り広げ易く、ムラにもなりにくくなります。
希釈は、最大で塗料7:水3くらいまで可能です。これ以上薄めすぎると、泡が立ったり垂れたりと、非常に扱いにくくなります。

スプレーガンを使って塗装する事も出来ます。その際に希釈する場合も、水の割合は上記と同様に行って下さい。
エアスプレーを使うと大変綺麗に仕上がりますが、これも余り薄めない方が上手く行きます。

いずれの場合にも、重ね塗りがきれいに仕上げるためのこつです。
染色剤ではなく塗料ですので、重ね塗りの場合は完全に乾燥させなくてはなりません。
ドライヤーなどで乾燥させると待たずに作業が出来るので、短時間で仕上げられます。

失敗した場合は、乾ききる前にアルコールで拭き取ればきれいに取れます。乾いた後でも、あまり厚塗りでなければアルコールを使うとほぼ綺麗に取り去る事が出来ます。



<トーナー/つや出し剤(小さいボトル)>
やはり中古車ですと、今までの使用過程で、どうしても紫外線やすれによる退色や、取れない汚れによる色の違いが出てくる事があります。
基本的にはほとんど色の差はでないと思いますが、もし補修部分と塗料の色に違和感がある場合は、付属のトーナー(トーン調整剤)を使って色の微調整が出来ます。
例えばグレーですと、調整用に黒と白の塗料が入った小さいボトルが付属してきます。
皿などに取って少しずつ調整しながら塗ってみて下さい。


つや出し剤(半透明の液体の入ったボトル)は、重ね塗りを何度かした後、最後の仕上げ塗り用の塗料に若干加えて使用します。自動車のレザーはほとんどがつや消しですから、これを使用しなくても十分綺麗に仕上がります。




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