アイドルバルブ清掃&交換(2008.3および2010.10)

購入後ちょっとしてから、正体不明のエンジン不調に悩まされていました。
具体的には

・全般的にエンジンがかかりにくくなり
・たまに初爆をミスってエンジンがかからなくなる
・一度そうなるとその日は減速するたびエンジンの回転数が酷く下がって最悪エンストする

といった感じです。
どう考えても吸気系センサー関係、水温センサーなどがおかしいとは思っていましたが、原因が全く絞り込めていませんでした。


さらに、ディーラーに行っても原因は分からず、コンピュータのリセットをするだけ。当時は私もよく分かっていませんでしたが、そんなことをしても直るはずはありません。


それがある日、接触不良がないか確認しようとしてコネクタの抜き差しを行った後、間違えてアイドルバルブのコネクタを抜きっぱなしにして車を運転してしまったのです。もちろんアイドリングは高いままでキープされるため一瞬完全に壊れたかと思いましたが、エンジンルームを覗き納得。ただその時、「これがおかしくなってアイドリングできなくなっているのでは」という仮説が頭に浮かびました。


後日エンストしたとき、同じセンサーのコネクタを外してみるとなんと一発でかかります。さらには、next0n0さんから健康なアイドルバルブをお借りして付けてみたところ、正常に動くようになりました。これで疑惑が確証に至ったため、分解清掃する決意をしました。
ただ、このときは結局清掃しても直らなかったため、新品に交換しました。
いろいろな掲示板でここの異常でエンストに至ったケースが数多く報告されていますので、弱点の一つと言っても良さそうです。


清掃/交換したのはスロットルボディの上にあるオレンジのコードが覗いている部品です。
以下手順です。
リセットが必要になるので、新品装着後はバッテリーの端子を外して(そもそも電装品の作業前には外しておいた方が良いです)20分くらい置いておくという作業が必要になります。



1.


赤い四角で囲んだのがアイドルコントロールバルブです。
これは吸気パイプを取り外したところです。ここまでは私の整備手帳の
スロットルおよびエアダクト清掃を参照してください。




2.


アイドルバルブを外すには2つのボルトを外す必要があります。しかし、この写真を見ると分かりますが、片方のボルトはインマニと燃料ホースに邪魔されてそのままではアクセスできません。
従って、スロットルボディを留めているボルトを緩め、スロットルボディを少し引っ張りだしてやらなければいけません。




3.

アイドルバルブを外すだけならちょっと引っ張りだせばよいので、次にあるようにボルトを4本外せば良いだけなのですが、何らかの理由でスロットルボディを丸ごと外したい時には、スロットルワイヤーを外すことが出来ます。
写真のようにスロットルを思いっきり開けてやると、簡単にワイヤーの引っかかりを外すことが出来ます。




4.


写真の4本のボルトを外し、スロットルバルブを手前に引っ張りだします。
緩めるだけである程度前に引っ張りだせたと思います。




5.

スロットルバルブは、インマニと接している部分にガスケットシートを使っている場合と液体ガスケットを使っている場合があるようです。私のは後者でした。前者の場合はボルトを緩めればスロットルボディがぽろっと外れますが、後者の場合は木槌やゴムハンマーで矢印のあたりを軽くコンコンやって外します。

※2010.10追記
ここのガスケットはパーツリストにありません。
液体ガスケットが純正仕様のようです。



6.


外れました。こうなるとご覧のようにアイドルバルブのボルトが外せるようになります。
ボルトを外してセンサーを取り外します。この際、ガスケットとOリングを下に落とさないように注意してください。
また、ボルトは周り留めが施されていますので、意外と固いです。ボルトの頭をなめないように注意してやってください。




7.


外したアイドルバルブです。
ガスケットとOリングはご覧のように組み合わされています。

実はこれは清掃後の写真のため、割ときれいですが、取り外してすぐは唖然とする汚さでした。ブローバイとカーボンでべたべたの真っ黒。以前、分解せずにスロットルバルブの内側からキャブクリーナーを吹き付け、真っ黒の汁をふき取った事があったのですが全く焼け石に水だったようです。




8.


清掃したウェスはご覧の通り真っ黒になりました。




9.


ちょっと分かりにくいですが、Oリングに蓄積したカーボン汚れです。





10.


今回は、ガスケットシートを切ってスロットルバルブ用のガスケットを作成しました。
ガスケットシートは安いので、1枚持っておくと何かと重宝します。




11.


右が新品。
ダメになっている左側の方は伸びきってしまっています。
(伸びきっているとダメでしょうが、伸びきっていなくてもダメなことは多々あります)




13.


以後のメンテナンス性向上のため、ボルトを+ねじに換えてしまいました。
これでスロットルボディを外すことなくアイドルバルブの取り外しが出来るようになります。




14.


壊れたアイドルバルブを分解してみました。
軸の上には溝が切ってあって、段階的にこれが上下します。
別名ステッピングモーターとかステッパーモーターとか言われるゆえんです。

なお、壊れていないステッパーモーターを分解するのはやめてください。
元に戻せなくなります。




組み立ては、逆手順をたどっていけば大丈夫です。



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