カムカバーガスケット交換(2011.2)




X300の弱点の一つ、カムカバーガスケットの交換手順です。
ここは意外と簡単にできる整備の一つです。

最初の記事は友人のクルマでの整備模様です(2010年)。





パーツ図で確認です。
交換するのは2、3、9のパーツになります。

2:カムカバーガスケット
3:プラグホールガスケット
9:カムカバーシールアイソレーター





まずはコイルとプラグをすべて外し、コードをよけておきます。
コードは皮膜が硬化しているので、割れないように丁寧に扱います。








プラグホールガスケットが駄目になると、このようにプラグがオイルに浸かって失火し、エンストのもとになってしまいます。







カムカバーを留めているボルトを外していきます。
13本あります。
これを外すとカムカバーがかぱっと外れます。








ブリーザーホースのバンドを緩め、ブリーザーホースを外します。
スペースが狭いので、カムカバーを外しながらホースを外した方が簡単でしょう。






外したカムカバーガスケット。







外したカムカバーの裏側です。
この写真ではガスケットをすべては外してあります。


液体ガスケットが塗られている場合は、カムカバー側もヘッド側もきれいにはがしておきましょう。







カムカバーガスケットおよびプラグホールガスケットに液体ガスケットを塗り、カバーにはめたら、元に戻して終了です。
本来はシール類にはオイルを塗ってなじませてから組むのが普通ですが、AJ16の場合それではすぐに漏れてしまうことが多いです。
正規の方法で2年持たないようであれば、ガスケットが当たる部分をよくきれいにして、アルコール等で脱脂した後に液体ガスケットを使用することで、にじみを防ぐことが出来ると思います。






カムカバーシールアイソレータはカムカバーを留めているボルトに差し込んで使います。


ボルトを締め込んでいくときには、真ん中から端に向けて、ジグザグに締めていきます。

あまり強く締め付けると、逆にゆがみが出て漏れの原因となりますので、注意してください。





追記
2011年2月に自分の車で整備を行いました。
このときはカムカバー自体を交換しました。




デッドストックの新品カムカバーを入手したので、交換しました。



もちろん裏側もきれいです^^



旧カムカバー。
この通り表面は酸化して塗装がはがれて来ています。
さらには
プラグホールはぼろぼろでした。






カムカバーは液体ガスケットを使って強力にくっつけられており、はがすのに難儀しました。
写真はカムカバーを外した後のエンジン。






ガスケットはこの通り劣化してひび割れが生じていました。
交換時期でした。





プラグホールの写真。
粉のようなものが見えているのはカムカバーが酸化してボロボロになったカスです。
こんなものがプラグホールに落ちていくのですからあまり精神衛生上よくありません。





コイルカバーとインジェクターカバーも交換し、上側はまるで新品になりました。
非常にきれいで大満足です。



今回、ガスケット類はエンジンオイルを塗ってなじませるだけで装着しましたが、全く漏れはありません。やはり液体ガスケットをつけないと漏れる、というのはカムカバー自体のひずみも大きな問題でしょう。
また、カムカバーボルトの締結トルクはたったの4-6Nmなので、締め過ぎで歪んでいる可能性も大いにあります。



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