フロントブレーキキャリパーオーバーホール(自分のクルマは右側2011.7)
友人のクルマでの作業風景です。
キャリパーが固着して動かなくなったという事で、OHする事になった次第です。
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まずはキャリパー/パッドを外し、その後、キャリパーのガイドも外します。
こちらを参照してください。
※年式によっては、ボルトに弛み留めの針金をしてある事があります。その場合は針金を切ってから緩めてください。
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キャリパーのピストンを押し出します。
エアツールでやるのが普通だそうですが、今回は道具が無いので、ブレーキラインに繋いだまま、ブレーキペダルを何度も踏む事で油圧を使って押し出しました。
押し出すときにオイルがどばっと出てきますので、何かできちんと受けておいてください。
押し出したら、作業をしやすくするためにブレーキホースの接続を切ります。
その際、ブレーキオイルがタンクからなくならないように、ブレーキホースに何らかの方法で漏れ留めをし、リザーバにオイルを随時継ぎ足します。
空を引くとエアを抜くのに難儀します。
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抜けたピストン。
驚くほど錆びていました。
キャリパー側。
ブーツの内側がかなり錆びています。
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キャリパーのブーツを外し、中のシールもピックツールを使って外します。
ブーツはただ引っ張れば外れます。
シールが錆でドロドロですね^^;
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オイルを拭き取ると錆の具合がよく分かります。
シールを入れ替える前に、1000番以上のペーパーでこの錆をきちんと取ってしまいます。
錆を取ったキャリパー。
錆を取ったピストン。
ペーパーで磨くときには、必ず円周方向に磨きます。縦に磨くと、オイル漏れの原因となります。
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錆を取ったら、シールとブーツを入れます。
シールがはまる部分に、ラバーグリスやブレーキオイルを塗り、まずシールだけをキャリパーに入れます。
ブーツは、上下方向に気をつけて、ピストンの下側に先にかぶせます。
写真上側が、実際にはキャリパーに入っていく方(下側)になります。
その後、ブーツをキャリパーの溝にはめ、ピストンを手で入るところまで入れます。
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手で入らないときには、キャリパーセパレーターで押し込んでいきます。
シールがよじれないよう丁寧にやります。
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キャリパーガイドブッシュも交換します。
はまっているだけなので交換は容易です。
ブッシュまで交換したところ。
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後は元に戻し、ブレーキオイルを適正量入れ、エア抜きをして終了です。
ブレーキ関係は作業はシンプルに済みますが、命に関わるところなので念には念を押して丁寧に作業する事が大切です。