エアコンシステム自己診断(ダイアグノーシス)


エアコンシステムには自己診断(ダイアグノーシス)機能がついています。
ここではそのやり方を説明します。
この方法はX308やX100(初代XK8)でも使えます。



エアコンシステム自己診断テスト

1:"AUTO"と"室内循環"を押したままイグニションをONにすると、ピッピッピと言う音
  がしてディスプレイが点滅し始めます。
2:"AUTO"を押すと、後で述べるエラーコードが、記録されている場合は一つずつ表示
  されます。記録されていない場合は"0"が表示されます。
3:"FACE"(風向き前方のみ)を押すと、最大5つまで、記録されているエラーコード
  が順番に表示されます。
4:"FACE"と"リアウインドウ熱線"を同時押しでエラーコードを消せます。複数ある場合
  は、各エラーコードにつきこの作業を繰り返します。
5:"室内循環"を押すとアクチュエータのチェックを始めます。このコードは20-27です
  が、後で述べるエラーコードとは別物です。
6:"FAN"(風量調整ダイアル)を押すと自己診断テストモードが終了します。




エラーコード一覧

0:通常作動
  今のところフォルトコードは記録されていない。30秒で自己診断が終わるのでそれま
  で待つ。


11:車内の温度センサー吸気ファン(運転席ロアパネルの右側)の断線/ショート。
  ※モーター不良の場合はエラーコード検出されず
12:外気温センサー不良。
  ※交換した場合はバッテリーのマイナス端子を10秒外しリセットします
13:エバポレータ温度センサー不良
14:インパネからの水温情報の入力なし
15:ヒーターマトリックスの温度センサー不良


21:ソーラーセンサー不良
22:コンプレッサの停止信号(XJRおよび12気筒モデルのみ)。
  ※断線/ショート、ガス圧の低下、コンプレッサオイルの減少、ベルトの弛み。
23:ガスの圧力検知センサー不良。ガス圧の低下/異常上昇による。
  ※気温が0度以下になると圧が低下しコードが記録されることがある。
   逆に、気温が40度を超えるようなことがあると、圧が上昇し同様にコードを記録
   することがある。
24:フェイスベント吹き出し口中央の温度調整ダイアル不良


31:左側外気/内気切り替えフラップポテンショメーター不良
32:右側外気/内気切り替えフラップポテンショメーター不良
33:冷気バイパス(フェイスベントからの冷風用)ポテンショメーター不良
34:デフロストベントポテンショメーター不良
35:センターベントポテンショメーター不良
36:フットベントポテンショメーター不良
  ※ここまでの不良はすべて、断線/ショート、ないしは位置のずれ。
   ポテンショメーターは、何らかの要因で許容範囲を超えて移動してしまいエラーコー
   ドに繋がることがある。
   この場合はイグニションキーを2,3回回し、フラップを稼働させることで直る。


41:左側外気/内気切り替えフラップモーター
42:右側外気/内気切り替えフラップモーター
43:冷気バイパス(フェイスベントからの冷風用)モーター
44:デフロストベントモーター
45:センターベントモーター
46:フットベントモーター
  ※ここまでの不良はすべて、断線/ショート、ないしはベントの固着。



エラーコードのないエアコンの不良

以下のような場合が考えられます。

■ヒーターが利かない
・水回りにエアがかんでいる
ヒーターポンプの故障
ヒーターバルブの固着(閉まりっぱなし)
サーモ不良(開きっぱなし)


■冷風が出ない
ヒーターバルブの固着(開きっぱなし)
電動ファンの故障


■エアコンシステムのベントが開かない/閉まらない
・リンケージが切れている


■空気流量の低下
・ブロアモーターの不良




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