パワーステアリングラックマウントブッシュ簡易補修(2014.12)



どうもステアリングフィールが心もとない感じになってきて、タイヤが轍に取られやすくなってきました。
後期はラックのマウントブッシュがアップグレード版になってはいるのですが、20年以上無交換ならへたっても仕方ありません。
しかし、これの交換が非常に面倒です。正攻法で打ち抜くにはプレスかSSTが必要になります。

下に潜って見てみると、ブッシュ自体の切れやヒビ等の痛みはなかったので、簡易的にスペーサーをかませてごまかすことにしました。




steeringrackmount
ラックマウントブッシュは上のような形状をしており、片側に隙間を残すことによって、左右にステアリングを切った時のわずかな遊びを許し、これでねっとりとしたジャガーらしいフィーリングを生んでいます。

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実際に圧入され装着されているところ。
ゴムがへたってくると、この隙間分ラックが動くことになるので、放置しておくと、最終的にはハンドルがかなり遊ぶようになり非常に危険です。








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隙間は9mmだったので、何か適当なないかと考えたところ、X300用のウレタンブッシュがちょうど2倍の厚みだったので、1個を半分に切って利用することにしました。
真ん中の穴は汚いですが削って広げ、周りにベンチグラインダーでグルーブ(溝)を掘りました。
1箇所に切れ目を入れてあります。







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これを、切れ目から広げてぐるっと巻き付けるように隙間にはめ込み、周りを針金で巻いて固定します。

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逆側。
こちらはバルブボディがあるためスペース的に厳しかったですが、なんとか付きました。




こんな簡単な誤魔化しではありますが、効果はてきめん。
ウレタンが割と柔らかめ(ショア80で固めのゴムくらい)なので、ガタガタとハーシュネスを伝えてくることもありません。まだへたっていないラックでこれをやれば、ジャガーらしいフィーリングを保ちつつステアリングがシャープになっていいのではないかと思います。







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