天井張り替え(2012.12)
天井はぱっと見大丈夫そうでしたが、手で撫でてみると、完全に布とスポンジが剥離していました。その上、「ジャガーの天井は触ってはいけない!」という話が広まっているせいで(実際触ってはいけないのですが)、恐ろしい程汚れていたので、さっさと張り替えることにしました。
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まずはルームライトを外します。
はまっているだけなので、引っ張れば取れます。
このルームライトは93年の黒いウレタンバンパーモデルまでの仕様です。
裏にライトの固定金具(写真の白い部品)があるので、これも合わせて外しておきます。
コネクタは奥の方にあるので、引っ張り出して外します。
2
ルームミラーを留めている3本のビスを外し、ミラーを外します。
3
サンバイザーを外します。
まず、クリップからサンバイザーを離します。
このとき、古いクリップはほぼ100パーセント折れますので、新品を用意しておいた方が無難です。
サンバイザークリップは、穴の中にビスがあり、それで留まっているので、これも外します。
サンバイザー根元のビスを2本外すと、サンバイザーが外せます。
4
今度はCピラー(リア側)周りです。
読書灯を外します。細いマイナスドライバなどで爪を解除して引っ張り出します。
このようにして外せたら、コネクタを外します。
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Cピラーのカバーは、リベットとマジックテープ(!)で留まっているだけなので、割らないように気をつけつつ、思い切って引っ張って外します。
マジックテープの拡大写真。
凄い留め方をするものです。
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写真は実際の手順がずれたためにちょっと前後したようになっていますが、ここで初めてAピラーのカバーを外します。
ここもリベット留めなので、全部引っ張れば外れてきます。
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ルーフライナーを外す段取りをします。
まず前のシートを左右とも思い切り倒します。
ハンドルのチルトを一番下まで下げ、シフトノブを外した上で、ギアレバーを1まで下げておきます。
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ここまで来たら、ルーフライナーを留めている部分(矢印)を曲げて伸ばし、ルーフライナーを下ろします。
拡大写真。
ライナーは非常にもろいので、ちょっと強い力でつまんだだけで崩れます。
取り扱いには十分注意が必要です。
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下ろしたら、矢印に示したように、弧を描くイメージで助手席側から取り出します。
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取り外したライナー。
布を剥がします。
完全に布とスポンジが剥離しているのがよく分かります。
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この後、ワイヤーブラシでボロボロになったスポンジを丁寧に剥がしました。
荒くするとライナーの表面がすぐに剥がれるので、目の細かい真鍮ブラシを何本か用意し、優しく擦ることが大切です。
写真は出たスポンジのカス。これがあらゆるところにへばりつきます。辟易します・・・
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ここから布を貼っていきます。
天井に布を貼るのは大して難しくありません。
まず全体にスプレー乗りを吹き付け、下地を作ります。
これが乾いたら、30cmくらいずつたっぷり吹き付けて徐々に貼っていきます。このとき、サンバイザーのへこみの方から貼っていくのがポイントです。
サイズは、1m x 1mあればギリギリ貼れます。
縦は1mで余裕なのですが、横がギリギリなのです。従って、横は余裕を見て1.5m買っておいた方が良いでしょう。その方が作業が楽です。
問題は写真の部分。
ルームライトのブラケットです。
写真のようにリベット留めされています。表には布を貼ってあるので、ここだけ古い布だと出来上がりに違和感が出ます。
表はこのようになっていましたね。
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そこで、リベットを3mmのドリルでもみ、ブラケットを外します。
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ブラケットに糊を吹き付け、貼ります。
貼ったところ。
これを、穴に固定します。
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固定はもう一度リベットを打ちなおして行います。
写真がリベッターです。意外に安く、1500円くらいで買えます。
一つ持っておいても損はしない道具です。
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布に、リベットが通るだけの穴を千枚通しを使って開けたらリベットを通しておきます。
天井側にも穴をあけます。
リベッターで留めます。
実は、良い布を使ったせいで厚みがかなり増えた上、リベットが短い規格のものしかなかったので、留めるのに苦労しました。
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後は逆順を辿って完成です。
大変室内がきれいになりました。
スエード調の生地なので高級感も抜群です。
糊が乾く前に強く押したところが若干へこんだりしていますが、まあ対費用効果を考えれば上出来でしょう。