ACコンプレッサを交換して少し運転したのですが、出先で駐車場に入り、車を停めて用を済ませ、再度エンジンをかけると、プス、とエンスト。
その後も2、3回クランキングするも一切かからず。
これはおかしいと思いボンネットを開けると変な臭いがします。
コンプレッサのオイルでも漏れて焦げたか？と思うもそんな形跡はなし。
よくよく探すと・・・何と配線が焦げている！
ACのホースはコンプレッサの後ろにプレートで押さえ込むようにして固定されているのですが、このプレートでインジェクターの配線を挟み込んでいたのです--;;;
配線はもう皮膜が固くなっていてひび割れも出ていたため、強く押さえ込まれたことで皮膜が割れ、ショートしたのでした・・・
配線はものの見事に焼けて、ショートした所は溶け落ちてました。
１
気付いた時には配線はこの有様。
当然車は動く訳もなく、積載車のお世話になりました・・・
インジェクター配線の皮膜ひび割れ。
こんな状態だったので、ショートしてしまった次第です。
２
中期XJSのインジェクターハーネスのコネクタは写真青丸で囲んだ所にあります。
最終6.0は、右側フェンダー内にコネクタがあります。
Vバンク内のスロットルタワーやイグニッションコイルを取り外し、配線皮膜をカッターでそうっと切ってインジェクターハーネスを取り出します。
３
取り外したハーネス。
溶け落ちています・・・
根元も熱を持って配線皮膜がドロドロに・・・
アップ。
酷いです。
配線の集合部。
なんと金具で軽く圧着した後、ガムテープのようなテープで巻いて終了という粗い作り。
配線の皮膜はこの通り経年劣化でパキパキになっていたので、遅かれ早かれショートはしていたと思われます。
４
インジェクターの配線模式図ですが、写真のようにグループ噴射制御で、3気筒ずつ燃料を吹くように作られています。
それぞれオレンジベースで、緑、グレー（スレート）、ブルー、ホワイトのストライプが塗られています。
あと、それぞれのインジェクターからアースへ帰って行く配線が左右バンクごとにあります。
ただし、配線を纏める関係上、上のオレンジ配線とペアになるよう、3気筒分ずつ作ります。
今回は、アメリカから120度耐熱の、しかも純正色のワイヤーを複数購入しました。
日本ではまず手に入りません。
５
このように３本が根元で1本にまとまるような配線の組を4組作ります。
さらにマイナス側の配線（ピンク／黒）も同様に4組作ります。
先にはコネクタの端子を圧着します。
３本の集合部は金具で圧着し・・・
ハンダ付けして
熱収縮チューブで絶縁します。
マイナス側の配線も写っています。
ペアになった圧着した端子側にコネクタの防水カバーをかぶせ
コネクタに端子を押し込みます。
付いたコネクタ。
コネクタは、ワンタッチタイプのカプラーにしました。
一組出来上がった所。
アップ。
これをもう３組作ります。
６
全てを配線テープで纏め、完成したハーネス。
配線テープは、ビニールテープではなく、ノリがべとつかず高温に耐えられる専用品を使いましょう。
このテープは７５度まで対応です。
インジェクターコネクタ。
ハーネスの根元のコネクタも交換します。
防水のAMP製純正コネクタです。高いです。
車両側のコネクタも合うものに交換します。
熱で傷んでいたハーネスは部分的に切って交換しました。
７
今回交換しなかった配線の中にも、皮膜が傷んでいる部分があります。
念のため配線テープで巻いて絶縁。
８
全てのハーネスを配線テープで纏めて行きます。
左バンク側はまとまりました。
右バンク側の配線も同じく纏めます。
９
今回、元々全て一緒に巻かれていたハーネスを、
・インジェクターハーネス
・その他のハーネス
に分けてテープで巻きました。
メンテナンス性向上のためです。
コネクタはブラケットに上手くハマらなかったので、ブラケットを少しグラインダで削り、曲げ角度を変えてコネクタが付くようにしました。
配線は右カムカバー前を通ってVバンクに入って行きます。
今回は、純正のようにコードがむき出しの部分をなくし、完全に全てテープで巻いてしまいましたので、上から見ると真っ黒です。
アップ。
コネクタがワンタッチタイプになったので、整備性も向上しています。