ビスカスファンクラッチ/ファンブレード交換(2013.2)





ファンの根元にはビスカスファンクラッチというシリコンオイルの粘性を利用したファン回転制御用のクラッチが付いています。
これも年数とともに働きが鈍ってきますので交換が必要です。

固着した場合は常にファンが回る事になり、オーバークール気味になります。
逆にスカスカになると、ファンの回転が十分得られず、オーバーヒート気味になります。
オイルが完全に抜け、クラッチの内部の摩擦が大きくなると、発熱してファンブレードを傷める事もあります。





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ファンの根元にはナット/ボルトが付いています。
まずエンジン側のナットから先に一発緩めるだけ緩めます。
空回りするので、大きなマイナスドライバなどを緩めないナットの間などに噛ませて、回るのを防ぎながら緩めます。





次にファン側のボルトを外していきます。






ファンのボルトは、全部外すとクラッチが取り出せなくなるので、1個だけユルユルの状態で残しておきます。
エンジン側のナットを全て外し、ファン/クラッチごと引っ張り出します。

狭いので知恵の輪状態です。ラジエーターを傷つけないよう注意して下さい。


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※3/19追記

やはりここはファンの台座から外さないといけない事が分かりました。
以下正規の手順です。

a) ファンのベルトを緩めます。
b) ジョッキープーリー(ファンベルトのテンショナー)を外します。
c) ファンクラッチとファンドライブユニット(ファンを回すためのプーリーが付いているところ)間のナットを外し、ファンクラッチ/ファンをそっとラジエーター側におきます。
d) ファンドライブユニットを外し、外に出します。
e) 出来たスペースからファン/クラッチアッシーを取り出します。

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外れたファンとクラッチ。
エンジンのオイル漏れのせいで汚れに汚れています。

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よくよく見るとファンブレードに亀裂が数カ所入っていたので、新品を発注する事にしました。
今回はとりあえずそのまま使います。






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新品のファンクラッチ。
アメリカから入れた社外品です。外径が一回り小さいですが、問題なく使える事を確認。
これが適合すれば値段が一気に下がるので期待していたのです。
実際にフルードが入っている部分の大きさは変わらないので、寿命やスペックなども変わらないでしょう。




クラッチとファンを入れる時がもうストレスものです。
あまりに大変で写真はありません。

まずはベルトを緩め、ファンドライブがから回りするようにしておきます。

ファンとクラッチを1個だけボルトで緩くつなぎ、ファンとクラッチをシュラウド内に入れます。
これもかなり難しいです。

入ったら、とりあえずファンとクラッチをボルトで留めます。
その後、エンジン側とクラッチをナットで固定しますが、このナットをはめるのが究極にイライラする作業です--;;
場所が狭く、ナットがようやく1個はいるだけの隙間しかありません。
しかも、1カ所をきつく締め込むと他の3カ所のナットを入れるスペースが無くなるので、全て緩ーく締めて、とりあえずナットを入れてしまったあとで本締めに入らないといけません。

しかもあまりに緩いとファンドライブを回している最中にナットが落ちたりします。

精神的に参る作業でした・・・




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