ACコンプレッサ交換(2014.4)
春になって気温が上がって来た時、エアコンから冷風が出ていないのに気付きました。
元々コンプレッサの軸シールからガスとオイルが少しずつ漏れているのは分かっていましたが、ついにダメになったようです。
折角なのでアメリカから新型コンプレッサを入れることにしました。
アルミボディボディなので、16kgオーバーのハリソンA6コンプレッサに比べ、9kgも軽い7kg一寸。
さらには中身はDENSOの部品を使っているということで、オイル漏れもしにくいし、フリクションも少ないとのことで、ロスするエンジンパワーも減らせそうです。
鼻先から9kgなくなって、コンプレッサの回りも軽くなれば体感効果大きそうですが、さて如何に。
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ACコンプレッサの軸シールからガスが漏れていると、一緒にオイルも出てきます。
そのため、ボンネットのインシュレータに上の写真のようにオイルが飛び散ります。
これを見れば漏れがあるかどうか直ぐに分かります。
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コンプレッサはVバンクの真ん中に鎮座しています。
まずはガスを抜きますが、R12が入っている場合は必ず業者に回収してもらって下さい。
故意の大気開放は法律違反になります。
私は前回プロパン系のCOLD12を入れていますので、大気解放でOKでした。
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コンプレッサのベルトを外します。
このテンションロッドのナットを緩めます。
その次に、テンションロッドの付け根にあるエアポンプのボルトを緩めます。
するとベルトを緩めることが出来ます。
ベルトを外した所。
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次に、コンプレッサ裏のプレートを留めているボルトを外します。
これはコンプレッサの裏のパイプを固定しているプレートです。
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その次に、コンプレッサ下を留めているナットを外します。
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エアコンホースマフラーを留めているボルト/ナットをはずし、ホースを外します。
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コンプレッサの前側を留めている下のボルトを外します。
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あとは、電磁クラッチのコネクタ(2極コネクタ)と、背面の圧力スイッチコネクタ(1極)を外し、コンプレッサを取り外します。
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取り外したコンプレッサの裏側。
裏には圧力スイッチが付いています。
Cリングで固定されています。
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今回購入したコンプレッサ。
めっきのボディがまぶしいです。
クラッチ部分にはカバーがしてあり、ガスが漏れてもオイルが飛び散らないようになっています。
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新品のコンプレッサの裏側。
圧力スイッチが付いていないので、移植します。
圧力スイッチ無しで制御することも可能ですが、ガスが抜けた時にACコンプレッサが稼働すると焼き付きを起こす可能性もあるので、出来ればスイッチをつけた方がいいでしょう。
キャップを外し・・・
取り外した圧力スイッチを移植します。
ただ、写真で見えるように、スイッチの壁面上側にかしめて付いたでこぼこがあり、これが邪魔でCリングが上手く付きません。
そのため、これはグラインダで削りました。
スイッチを移植した所。
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あとは逆順を辿ってコンプレッサを取り付ければOKです。
コンプレッサ裏に付いて来る蓋は、Vバンク内に固定するまで付けておきましょう。
さもないとVバンクにオイルをだらだらこぼす羽目になります。
取り付けたら真空引きしてガスを入れます。
2015年9月
結局何度も社外品を入れましたが、V12エンジンの熱と、通常の車両よりも容量の多いガスの圧力に耐えられないようで、クラッチが必ず滑ってダメになってしまいました。
仕方なくオリジナルのハリソンコンプレッサのリビルトものに交換しました。
このタイプの基本設計は1950年代まで遡るため、軸シールのガス・オイル漏れは「あって当然」なのだそうで・・・
ボンネットインシュレータが汚れるのが嫌なので、アルミ板でシールドを作ってねじ止めしました。
効果はちゃんとありますね。